交通事故証明書の・読み方・見方と過失の有無などについての豆知識です。交通事故証明書の証明は反対証拠を挙げて覆すことも可能ですが、過失の有無の判定においてそれなりの証明力・通用力があるので注意が必要です。
交通事故証明書の豆知識・読み方
交通事故にあった場合、特に、物損事故の場合は、接触の詳細な状況や、過失の割合を判定するのに必要な図面は作成されないことが通常です。
物損事故の場合は、「交通事故証明書」という、過失の割合や損害の程度には一切言及の無い書面が作成されるにとどまります。
この「交通事故証明書」は、上から順番に、
①発生日時
②発生場所
③甲 住所・氏名・生年月日・車種・車両番号・自賠責保険関係（保険会社の名前）・証明書番号・事故時の状態（運転・同乗・歩行・その他 …いずれかに○がつけられる）
④乙 住所・氏名・生年月日・車種・車両番号・自賠責保険関係（保険会社の名前）・証明書番号・事故時の状態（運転・同乗・歩行・その他 …いずれかに○がつけられる）
⑤事故類型（人対車両・正面衝突・側面衝突・衝突出会頭・接触・追突・その他・転倒・路外逸脱・衝突・その他・踏切・不明（調査中） …いずれかに○がつけられる）
を証明するにとどまります。
また、「交通事故証明書」には、末尾に、
「なお、この証明は、損害の種別とその程度、事故の原因、過失の有無とその程度を明らかにするものではありません。」と注意書きがあり、
基本的にはいずれが過失の多い加害者なのかを証明するものではないとされています。
ところが現実には、過失の多い加害者は逃亡の恐れがあり、先に情報収集しておくべき必要性があることから、
「甲」の欄に記入された者が、警察官の判断する、直感的な加害者として記載されるケースが多くなっています。
裁判所にもこの理は一定の通用力があるので、「甲」欄に記載されてしまった場合は、それを覆す有力な反対証拠が提出できなければ、
不利な結果になることがしばしばあります。
物損事故の損害賠償請求訴訟を起こすことを検討している方は、交通事故証明書を取り寄せて、
甲欄に自分の名前が記載されていないかの確認をとってみるとよいかもしれません。
「交通事故証明書」は、「自動車交通安全センター」で取得ができ、同センターのホームページによると、
他府県で起きた事故であっても、最寄りの「自動車交通安全センター」で取り寄せることができますので、問い合わせてみれば、割と簡単に取得できます。
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