過払いの費用について

最近では、電車や看板、テレビCM等で債務整理や過払い金の返還請求の公告に接する機会が増えてきました。

でも、気になるのはやっぱり費用だと思います。

しかしながら、盛んに宣伝されている、「過払い金の取戻し」「過払い金返還請求」の費用がどういう仕組みとなっているかは、短い公告ではなかなか伝わりにくい部分もあると思います。

そこで、今回は、過払い金請求の費用について概説いたします。

もちろん、現在では、弁護士・司法書士は料金が自由化されたため、事務所ごとに特色がありますが、標準的な過払いの費用の仕組みについては、どこも似たようなところがあるので、参考にしていただければと思います。


過払いの費用は大きく分けて３種類


�@着手金
着手金は、基本料金とか、前金とかいう名目で発生することがあります。
これは、取戻に失敗してもかかる最低限の報酬なので、これがあまりにも高額ですと、依頼をしない方がましだった、ということもありえます。


�A成功報酬
標準的な報酬は、取戻した金額の２０％ですが、裁判を起こして回収する場合は２５％程度かかるケースも少なくないようです。
これは、基本的には取戻に成功しなければ発生しないのですが、まれに、勝訴した時点で成功報酬が発生する事務所もあるようなので注意が必要です。
裁判所が支払いを命じた金額をすんなりと全額返してこない業者はたくさんありますので、実際に業者から回収できた段階で成功報酬が発生する事務所を選びましょう。

�B裁判の実費
実費は大きく分けて、切手代（６０００円程度）、税金（収入印紙代：過払い金額により変動します）、登記事項証明代（１０００円）、交通費となっています。
税金の部分と裁判所までの交通費が変動します。
税金は、２００万円を取り戻す場合でも１５０００円、１００万円取り戻す場合だと１万円、５０万円を取り戻す場合は６０００円ですので、裁判にかかる実費は、１万〜２万５０００円程度で収まることがほとんどです。


過払い金の取戻にかかる費用は概ね以上のとおりです。

事務所によっては、着手金や基本料金がかからないとか、裁判の実費は事務所の方でとりあえず建て替えておいて、取戻に成功したらそのときに精算する等、色々ありますので、過払いの費用で不明な点があれば、積極的に質問をしてみるとよいでしょう。

明確な回答をしてくれない事務所は、後で想定外の高額な費用を請求される可能性もありますので、気をつけましょう。